成功は一日で捨て去れ
柳井正「著」 新潮社 定価(本体1,400円+税)
著者は今や日本を代表する企業、ファーストリテイリング(ユニクロ)会長兼社長。
数字で紹介すると
2009年8月期決算 売上高6,820億円 営業利益1,080億円 経常利益1,010億円
2010年の目標は 売上高1兆円 経常利益1,500億円
2020年の夢は 売上高5兆円 経常利益1兆円
これだけを見ていると、
どこか遠いところの話が書かれているようにも思うが、参考になる言葉も多い。
「正常な危機感」
危機感なく順風満帆なことが正常だと勘違いしている人がいる。
「いつも危機」と考えて経営しないと、会社は維持・継続できない。
常に危機感を持って会社経営をすることが正常なのである。
「会社は誰のためにあるのか?」
著者の答えは、「お客様のため」である。お客様が何を求めているか考えなければならない。
それを考えず小さな成功で満足していると、大きなことを成し遂げたような錯覚をしていまい、
次に何をしたらよいのか分からなくなってしまう人もいる。
それは成功でなく「成功したという失敗」なのではないだろうか。
柳井氏にとっては、現在の経営者としての自己評価は70点。
お客様のために何が出来るかを常に一生懸命考えて、自らが率先してひるまず実行するべきだ。