NHK教育で放映の始まった「コロンビア白熱教室」のテキストとなっている本です。「選択」がどう人間に活力を与えるか?とういう事がテーマで、数々の実験や調査結果を織り交ぜながら書かれています。
中でも興味深かったのがスーパーでジャムを売る実験です。「豊富な選択肢は売り上げをあげる」という仮説のもとに24種類のジャムを売り場に並べたときと、6種類のジャムを売り場に並べたときで売り上げがどう変化するか検証しました。結果は前者は、後者の売り上げの10分の1しかなかったのです。
つい選択肢は多い方が良いと思いがちですが、どうやら私たち人間は選択肢が多すぎると結局選びきれずに逆に満足度が下がってしまうようです。
経済学などでは人間は「合理的」な行動をする生物という事が前提で話がされるらしいですが、実際は合理的でない部分も結構あったりします。そういう合理的でない部分も考えて商売することも必要だなと考えさせられるのでした。
他にも選択という切り口で上記のような企業でも参考になる事例から、個人でも参考になる話が書かれています。だからこそこんなにも幅広い人に読まれていているのでしょうね。