日本でも消費税増税のニュースに高い関心が向けられていますが、海外には少し変わった税金もあるようです。
ハンガリーでは、スナック菓子など塩分や糖分の高い食品に課税する、通称「ポテトチップス税」が2011年に施行されました。
課税対象となっているのは、袋入りスナック菓子、クッキー、炭酸飲料、栄養ドリンクなどです。
税率は食品ごとに細かく規定されており、100グラムのポテトチップスなら約7円の税金がかかります。
WHO(世界保健機関)によると、ハンガリーの肥満率は男女ともに20%以上、と欧州でも有数の肥満大国です。そのため政府は、国民の食習慣の改善と肥満対策が目的であり医療費削減も見込めると理解を求めています。しかし当初の法案策定段階で課税対象とされていた、ソーセージやサラミ、ラード(豚脂)製品などは最終的に課税対象から外れており、菓子業界団体は「摂取カロリーに占める菓子類の割合は約5%に過ぎないのに、不公平だ」と反発しています。
ハンガリーの財政状況は厳しく、2015年までに財政赤字の対GDP比を1.5%まで削減すると掲げており、様々な特別税導入法案が次々に国会で可決されています。やはりポテトチップス税も財政再建の一環で、年間7400万ユーロ(約81億2300万円)相当の税収が本当の目的のようです。
日本でも同じような理由でたばこ税が引き上げられました。課税対象は違っても、政府の説明はどこの国も同じのなのかもしれません。