広島の平和公園にある一本の桜の木。
周りの立派な桜の木に比べ、その木は細く枝も少ないヒョロヒョロとした木でした。
周りが満開になる頃にようやく5分咲きになるようなマイペースな木で
「今年はもう咲かないのかなぁ」
と、通るたびに心配していました。
でもその木は、ちょっと少なめの花を毎年必ず咲かせ、満開の姿は他の桜よりもずっと綺麗で、私はその木が大好きでした。
当時、平和公園は私の通学路で、試験に失敗した時や壁にぶつかった時に何度もその桜の木に励まされ元気をもらったものです。
もう何年もその桜を見ていませんが、今度は何か目標を達成できた時に会いに行きたいと思っています。